確証バイアスの具体例と問題点、その対策について

心理学

今回は、認知バイアスの一種である「確証バイアス」について紹介します。

確証バイアスとは

確証バイアスは、無意識のうちに自分にとって都合のいい情報ばかりを集めてしまう性質です。自分の仮説や信念を支持する情報だけを見て、それに反する情報は無視してしまいます。

確証バイアスの具体例

確証バイアスが影響する例を見ていきましょう。

血液型

「A型は几帳面だ」という先入観を持って人を見ると、大ざっぱだったりマイペースだったりするA型の人もいるにも関わらず、几帳面なA型の人にばかり注目してしまいます。そして、「やっぱりA型の人は几帳面だ!」と元々持っている先入観を強めることになります。

実際、几帳面なB型の人を見ても、特に血液型と関連づけて意識することってあまりないですよね。

恋愛

恋愛においても確証バイアスの影響が見られます。

「恋人に不満があるけど別れたくない」という状況で、客観的に見たら明らかに別れた方がいいような場合でも、本人が「この人しかいない」と思いたければ、悪いところは見ないふりをして、自分にとって最高の相手だと確証できるようなところばかり探してしまいます。

逆に、別れを決意した後は相手の嫌なところにばかり目がいってしまうのも確証バイアスが関係しています。

おみくじや占い

占いを信じる人は、生活で起きた出来事を占い結果に紐づけて考えがちです。例えば、占い師に「今年中に運命の人と出会う」と言われたとしたら、新しく知り合って気になった相手のことを「この人が運命の人かも!」と思いやすくなります。

また、今年大殺界の人が事故にあったり怪我をしたら、「大殺界の年だから悪いことが起きた」と考えがちです。

このように、おみくじや占いや迷信など本当かどうかわからないことも、あらかじめ先入観を持つことで、当てはまる出来事を選択的に抽出し、「やっぱり当たった!」と考えてしまう傾向があります。

確証バイアスの問題点

この傾向が行き過ぎると、偏見や差別という問題につながります。

世の中には、「黒人は犯罪が多い」「イスラム教は危険な宗教だ」「オタクは暗い性格だ」など様々なステレオタイプがあります。確証バイアスは、このようなネガティブなステレオタイプも強化してしまいます。

黒人がみんな犯罪を犯すわけでも、イスラム教とがみんな危険な考え方を持っているわけでもないにも関わらず、それが見えにくくなることによって人を苦しめる場合があります。

人種差別、宗教差別、性差別、年齢差別など、あらゆる差別問題に確証バイアスは影響していると言えます。

確証バイアスを低減するには

確証バイアスのような認知バイアスは人間の思考を節約する役割があり、その存在が必ずしも悪いわけではありません。しかし、偏見や差別のような社会問題につながるような場合には、気をつける必要があるでしょう。

バイアスというものは、無意識に働くため完全に解消することはできません。しかし、自らの意識や行動を変えることは可能だと考えられます。

まずは、このようなバイアスの存在を知ることが大切です。人がどういう場面でどのような認知傾向を持っているかを知っていれば、実際にそのような場面に遭遇したときに気づいて対処しやすくなるでしょう。

そして、自分の持つ判断や結論に対して、「本当にそうなのか?」と一歩立ち止まって考えることです。一度出来上がってしまったステレオタイプや偏見に気づき、変えることは人間の性質上難しいですが、差別的な言動に移す前に考え直そうとする姿勢を持つことは重要です。

確証バイアスを上手に使うには

差別問題のようなネガティブな例ばかりでなく、確証バイアスをポジティブに自分のスキルや能力を伸ばすために使うこともできます。

「自分はやればできる!」
「自分は必ず成功する!」

などというポジティブな信念のもと自らの成功体験に注目していくことで、実際に「できる自分」が確定していくことになります。せっかくならバイアスを上手に使ってポジティブな結果を生み出したいですよね。

 

今回は、「確証バイアス」について紹介しました。他の認知バイアスやステレオタイプについて過去の記事も合わせてご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました