
先日、ドイツの首都ベルリンに旅行に行った時のこと。なんてことない出来事なんだけど、過去の出来事にも派生して、教育の意味を考えるきっかけになりました。今回はそんなお話。
ドイツに行ったのは3回目ですが、ドイツ人は本当にみんな英語が上手。私が会った人は誰一人として英語を喋れない人がいなくて、さらに日本人にとってすごく聞き取りやすい英語を話すイメージがあります。
今回のベルリン旅行でも、やはり首都ということもあり、みんな当たり前のように英語で対応してくれました。意思疎通が容易だとストレスなく楽しめるので、私がドイツ旅行が好きな要因の一つでもあると思います。
そんな中、今まである程度の大人としか話したことがなかったけど、たまたま小学生くらいの少年と話す機会があった時の話です。
イケメン少年に道を聞かれる

旅行中、道を歩いていたらキックボードに乗った少年に声をかけられました。
👦「〜〜〜〜〜〜〜(ドイツ語)?」
ドイツ語で話しかけられて、一瞬フリーズ。
心の中の声(なになに?めっちゃ美少年って感じのイケメンくんだけど、どうしたの?他にも人はいっぱいいるけど何で私に話しかけてくるの??ドイツ語はさっぱりわからない!)と戸惑いつつ、
私「…Sorry, I don’t understand German.」
じゃあいいやってなるかなと思ったら、
👦「Do you know where 〜〜 is?」
即座にペラペラな英語が返ってきてびっくり!
たぶん小学校4〜5年生くらいの年齢かなって感じの子だったけど、ドイツ人はこの年で既にこんなに英語がペラペラなんだ!と衝撃を受けた瞬間でした。
でも、場所の名前も聞き取れない…聞く相手間違ってるよー!と思いつつ、スペル教えてもらってGoogleマップで調べてあげたけど、ちゃんと着けたかなぁ?
ドイツ人が英語上手なのは知ってたけど、まさかこんな年から日常生活でなんの躊躇もなく喋るんだってことは予想してなかったから驚いた出来事でした。でも、よく考えたら小さい時から積み重ねてるからこそ、大人になった時みんなのレベルが高いんだなと納得。ある意味当たり前のことかもしれません。
このことがあって、前にハンブルグの近くの田舎町に住んでる友達に会いに行った時のことを思い出しました。
Well-educatedの意味

その時の旅行でも、出会ったドイツ人は友達の家族も友達も街で偶然会った人もみんな、私がドイツ語理解できないとわかるとごめんごめん!と言ってすぐ英語に切り替えてくれました。
さらに、同じ場にいる人はドイツ人同士でもみんなで英語を喋ってくれました。私にとってはそれがすごく嬉しかった。
今まで、同じような場面ではだいたい、母国語が同じならその言語で会話する人が多かったし、日本人同士でも照れ臭くて英語で会話することはしないでしょう。
それを友達本人に言ったら、返ってきたのは、
「普通だよ、We are well educatedだからね」という言葉。
そこで私は、あーそうか、教育の意味ってこうやって実生活で使えて、人を幸せな気持ちにさせられることにあるのか、と感じた瞬間でした。「教養がある」ってこういうことなんだと思います。
同時に、日本も教育水準は高いはずだけど、頑張って教育を受けるほどに人を幸せにしたり、自分が幸せになれるような内容になっているんだろうかと、疑問を抱いた出来事となりました。
教育について考える
教育水準が高いって一体なんなんだろう?
きっと本来は、全員が難しい数式を解けることでも、英語の論文が読めることでも、歴史の年号を暗記していることでもない。
それよりももっと、身近な幸せを増やすことにあるのではないか。周りの人を大切にして、みんなが楽しく生きられる地域や労働環境を作って、外からきた人を温かく受け入れる余裕を持つ。そのための知恵や考える力をつけるのが、教育の目的なんじゃないのかな、なんてことを感じました。
学力向上を目的とした脱ゆとり?その「学力」ってなに?
なんのために学ぶのかの目的が飛躍しすぎていると、いくら努力しても「教養がある人」にはなれないんだと思います。
2020年の教育改革は、実際どういうものかよくわかってないけど、その辺りもうちょっと個人の生活に寄り添った内容になってるといいなぁ。
でも、いくら教育が改善されて人が育っても、それを受け入れる社会がないと意味ないんだよなぁ。
なんて、こんなことをうだうだ考えても、問題のスケールがでかすぎて私には何もできない。それでも、こういう違和感を感じ取って考えることに意味があるような気がするのです。
まとめ
ベルリンで会った少年や、ドイツ人の友達と話して、教育について考えるきっかけになりました。
日本の教育システムについて今私が直接的にできることはないけど、自分個人としてはもっと、実生活で使えて、周りの人を幸せにできる教養を身につけたいと思いました。そういう学びとなる知的活動をしていきたいなと思います。
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