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単純接触効果の解説と具体例、上手な使い方とは

投稿日:2019年11月6日 更新日:

今回は、単純接触効果について紹介します。

単純接触効果とは

単純接触効果とは、ある対象に繰り返し接触すればするほど、その対象への好感度が高まるという効果です。

この効果は、その接触が閾下(意識できない小さいレベル)の場合や、対象に興味がなかったり、苦手だったりする場合にも働きます。また、文字・図形・絵・人・顔写真などあらゆるものに対して効果を発揮します。

不特定多数が対象

しかし、これはあくまでも不特定多数を対象としたときに見られる傾向で、特定の誰かを対象として自分に好意を抱かせようというものとは少し違います。

単純接触効果と言いますが、その効果が「単純」というわけではありません。統計的に見ると、初めて見るものよりも繰り返し見たことがあるものの方が平均的に好ましく感じられやすい、というものです。

「自分がなんでこれが好きなのか」「みんなはどうしてこれを選ぶのか」ということを考えたときに、その理由が単純接触効果によって繰り返し見たものに対して好感度が高まったから、という一つの答えになることはあるでしょう。

人の心理や社会の流れを理解する際に役立つ考えです。

そのため、以前から知っている特定の相手に好かれたいからといって、単純に接触する回数を増やせばいいというものではありません。積極的すぎて逆効果になってしまう場合もあるでしょう。

そのメカニズムには、社会的要因や認知的要因なども関係し、無意識的に処理されるため、実際は複雑なのです。

無意識の役割

単純接触効果は無意識のうちに作用します。この効果は、100分の1秒程度の閾下呈示(人が認識できないレベルの一瞬の情報呈示)でも反応が見られることがわかっています(サブリミナル効果)。

私たちには、「意識」と「無意識」がありますが、目の前にある膨大な情報を全て意識的に処理することはできません。

そのため、「無意識」が情報の取捨選択をし、重要な情報だけに「意識」を向けるようになっています。そうすることによって、限りある認知的資源の節約をし、自分のキャパ内で情報処理を行なっています。

このように、私たちは意識できないレベルであっても接触を繰り返すことで、認知や感情に影響を受けます。無意識の果たす役割は大きいです。

それが行動に直結するとは限りませんが、どれほど短くて浅い接触であっても、回数を重ねることで好意的な印象を形成するものと考えられます。

「知っている」と親近感

多くの心理学的な研究によって、「処理のしやすさ」が好意や他の評価に影響を及ぼすということが示されています。

「知らない」と「嫌い」は似ていると言います。「知らない」と「嫌い」の感情は混同しやすく、逆に「知っている」と「好き」の感情も混同しやすいです。

実際に、「仮想通貨」はよく知らない人からしたら「詐欺」に思えるかもしれないし、

「スピリチュアルは胡散臭い」というイメージもその真意を知っていけば変わるものだと思います。

このように、私たちはあまりよく知らないものに対してはネガティブなイメージを抱きやすく、よく知っているものに対しては親近感を抱きやすくなります。

まとめると、単純接触効果は

接触回数を増やすことで知る → 閾下レベルの接触でも認知に影響する → 知ることで処理がしやすくなる → 好感度が高まる

というように働き、私たちの日常生活のに多くの影響を及ぼしています。

単純接触効果の具体例

日常生活で単純接触効果が影響している具体例を見ていきます。

広告

単純接触効果の例として一般的によく知られているのが「広告」です。人はテレビCMやWeb広告である商品を繰り返し見ることで、その商品に対する好感度が上がり購入意欲につながります。

例えば、別の会社2社がそれぞれ、同時に同じ値段でチョコを売り出すとします。そのとき、A社はテレビCMや街頭ポスターでがっつり宣伝をする、B社は味に自信があるので広告は一切出さずに販売するとなった場合、多く売れるのは間違いなくA社のチョコです。

発売当初、消費者は「味」という情報を知らずに商品を選びます。そこで、判断材料となるのが単純接触効果によって生じた好意です。

このように、いくつかの選択肢がある状況において、他の判断材料となり得る情報が少ない場合、単純接触効果に基づく行動が見られやすくなります。

作られた流行

また、ファッションや生活スタイルの流行についても、単純接触効果が影響しています。

人の好みや流行というのは、時代や地域によって変化します。「なんで自分は昔こんなファッションが好きだったんだろう」「なんであの国の人はみんなあんな服装や髪型をしてるんだろう」と思うことがあるかもしれません。

これには、テレビや雑誌などのメディアによって作られたトレンドが影響しているでしょう。

日常生活の中でその商品やスタイルに頻繁に触れることで、それがなんとなく良く見えてきます。そして、自分の生活にも取り入れるようになる。

社会全体がこのように動かされていくことで、それが世の中の流れとなっていきます。

単純接触効果の上手な使い方

では、このような単純接触効果をどのように使って日常生活に活かすことができるでしょうか。

YouTubeチャンネル

最近、第3次ブームとも言えるような急激な伸びを見せているYouTube市場。多くの芸能人や有名人も参入し始めて盛り上がっていますが、この「YouTube」も単純接触効果で語ることができます。

YouTubeで動画を見るとそのチャンネルの他の動画や関連動画が上がってきて、似たような内容を繰り返し見ることになります。そのことにより、見ている内容に対して単純接触効果が働き、さらに好感度が増すことになります。

今まであまり知らなかったことでも、繰り返し動画を見て少しずつ知っていくことで、興味や関心が増し、好意を持つようになり、自らの行動が変わるということも起こります。

逆に言えば、今YouTubeチャンネルを始めて、自分の商品や自分自身をアピールすることで、自分の利益につなげることができます。

人は、対象に15日に1回くらい触れると好感度が維持され、もっと短いスパンで触れると好感度が増すそうです。そのため、YouTubeで毎日動画を更新することはとても効果的でしょう。

今後、YouTubeの単純接触効果を活かして、何かを得ようと思った場合、できるだけ数多く発信し多くの人の目に繰り返し触れることができれば、好感度や信頼度が上がっていき、そこからより多くの人と繋がったり、収益が上がったりといい結果に結びつくのではないでしょうか。

苦手の克服

もっと身近な使い方として、単純接触効果は「苦手の克服」にも利用できるのではないかと思います。

自分が何か「嫌いだな」「苦手だな」と感じることって、ただその対象について「よく知らない」だけかもしれません。

人や食べ物や新しいサービスなど様々なものに対して、もし「苦手だけど克服したいもの」があったとしたら、ちょっとずつでもいいから触れようとしてみるといいと思います。

「あの人のこと嫌いだったけど、何回か会ってるうちに少しずつ考えてることがわかってきて仲良くなれた」
「この野菜嫌いだなと思ってたけど、別の調理法で試したら美味しかった」
「ハイテクすぎて自分には無理と避けてたけど、やってみたら案外簡単で今では欠かせなくなった」

など、実際に何度か接触することで状況が変わっていく場合も多いでしょう。

さいごに

以上、「単純接触効果」の解説や具体例についてお話ししました。

今まで自分が無意識的に選択してきたことも、この効果の存在を知ることで説明がつく場合も多いですよね。それを理解することで、自分の個性を伸ばしたり、ネガティブな状況の改善に使うこともできるようになると思います。

ネット上の単純接触効果に関する記事は、恋愛や営業など特定の他者をどうにかしようと意図したものが多いですが、それ以外の側面も知ってもらえたらもっと役に立つのではないかなと思います。

とはいえ、私も営業をしていた時にとりあえず毎月顔を出していたお客さんにそれが理由で契約してもらえたこともあったので、人の好意を意図的に引くためにも効果的な法則だと実感しています。

また、前回「引き寄せの法則」の記事を書きましたが、この「引き寄せ」の対象となるものにも「単純接触効果」は関係していると考えられます。

引き寄せたいものの接触回数を増やし、脳がその対象に親近感を持って情報をピックアップするようになれば、自分が求めているものの引き寄せが起こりやすくなるでしょう。

よかったら引き寄せの法則の記事も合わせてどうぞ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ゆきだるま

愛知県出身、フランスワーホリ中の1991年生まれ。旅と読書と編み物が趣味。大学の専攻は社会心理学。日本の伝統文化や植物の力(オーガニック、アロマ)に興味があります。好きな言葉は適材適所。世の中の偏ったステレオタイプをぶっ壊したい。外注ライターをしながらブログ執筆中。もっと詳しく見る