ステレオタイプと偏見の心理学的な原因と対処法

心理学

この世の中は、ステレオタイプや偏見で溢れており、それが原因で引き起こされる問題も多くあります。

例えば、「良い大学に入って、大企業に就職できなければ負け組」「女は早く結婚をして子どもを産むべき」などといったある一定の価値観が存在し、それを人に押し付けることで、当てはまらない相手への偏見や差別へとつながります。今の日本社会では、このような固定観念が原因で生きづらさを感じている人も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなステレオタイプや偏見の生じ方や働きについて紹介していきます。

ステレオタイプとは何か

例えば、「A型は几帳面だ」「関西人はおしゃべりだ」というように、私たちが特定の集団に属する人々に対して持っている思い込みや固定化されたイメージのことをステレオタイプと言います。性別、年齢、血液型、人種、地域、職業など、世の中にはありとあらゆる集団に対するステレオタイプが、事実に則しているかに関わらず存在しています。

偏見とは何か

偏見は、ステレオタイプに否定的な評価や感情を伴うことにより生じます。十分な根拠や裏付けなしにネガティブな感情と結びついたステレオタイプが、偏見となりフェアではない意見や判断をもたらします。

「最近の若者は根性がない」「女は頭が悪い」というような偏ったイメージは、その集団に属する人たちに不愉快な思いをさせるだけでなく、エスカレートすれば、性差別や人種差別など深刻な社会問題にもつながります。

なぜステレオタイプや偏見は生まれるのか

私たちの認知メカニズム自体にステレオタイプ や偏見を形成しやすい特徴があると考えられています。

ステレオタイプは、現実社会で生きていくために非常に便利で必要なものです。情報過多で多忙な現代の生活において、全ての人とコミュニケーションを取り、一人一人を深く理解することは不可能です。そのため、私たちは相手がどのような人物であるか素早く判断するための手がかりとしてステレオタイプを利用しています。全てのものをカテゴライズされたイメージで捉えることで、思考する努力を「節約」していると言えます。このように、人間の情報処理の過程で、物事をステレオタイプ化することは必要不可欠なのです。

そして、日常生活で生じるネガティブな感情とその集団に対するステレオタイプが結びつき、偏見となります。人間誰しもがステレオタイプや偏見を用いて社会生活を送っています。

ステレオタイプや偏見との付き合い方

上記のように、人間がステレオタイプや偏見を抱くことは性質上避けられません。しかし、それによって人を傷つけたり不当に扱われることがないように行動を変えることはできます。個々人が固定観念を相手に押し付けることは避けようと意識することが大事です。

また、人間にはステレオタイプや偏見を持ちやすい性質があるのだということを知ることで、相手の言動に寛容になれることもあるでしょう。

そして、思考の節約のために便利なステレオタイプですが、物事や人物を判断する際に、既存の一般的なイメージに頼るのではなく、きちんと自分の目で見て考えることが重要なのだと思います。できる限り人々や世の中の多様性を理解しようと心がけることで、安易にステレオタイプを取り入れ偏見や差別のようにマイナスに作用することを防ぐことができるでしょう。

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コメント

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